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2026.08.20

白でも黒でもないところで


高校生から大学生にかけての年代は、心理学では一般に「青年期」と呼ばれる時期にあたります。この時期は、家族の外の人や価値観に目を向け、親から少しずつ自立していく時期と考えられています。
精神科医の神田橋條治は、「親子関係で『自立』するための最も有効な方法は親孝行であり、最も効果の薄い方法は家出である」と述べています。一見、不思議な言葉ですね。

親から自立するというと、「親を頼らない」「親の言うことを聞かない」と考えたくなるかもしれません。しかし、関係を無理に切ることは、自立ではなく「孤立」になってしまうことがあります。親とのつながりを保ちながら、「自分は自分」と思えることも自立のひとつの在り方なのです。

青年期には、白か黒か、はっきりさせたくなることがあります。でも、人生には白とも黒とも決められないことがたくさんあります。その「灰色」を抱えながら自分らしさを育てていくことも、大人になるということなのかもしれません。


(記:松本京介)

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